進化するぬくもり。

うれしいお便りが生んだエピソード集

偉人の葉書履歴書から業界や職業について理解を深めよう!

クラーク記念国際高等学校

八田 友和 先生

場所
兵庫県姫路市、芦屋市
取組単位
学年全体
学年
1・3年
人数
140名
実施年月
2024年10~11月
授業実施教科
日本史探究、公共
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取組内容

 クラーク記念国際高等学校姫路キャンパス3年生「日本史探究」において、偉人の履歴書を作成しました。授業で使用した履歴書は、一般の履歴書とは異なり、葉書の裏に印刷した簡易履歴書です。「氏名・出身地・生年月日・緊急連絡先・経歴・やってみたいこと(政策・特技など)・自己PR」をまとめられるようにしています。
姫路キャンパスでおこなった実践のテーマは「偉人たちを就職させよう!」です。偉人の経歴や特徴を丹念に調べ、履歴書を作成しました。教科書や資料集には書いていない知られざる一面を履歴書にまとめ、芦屋キャンパスに葉書(履歴書)を郵送しました(約70枚)。
 芦屋キャンパスに届いた葉書(履歴書)は、校内に掲示したうえで1年生の公共の授業で活用しました。1年生は、授業や添削指導、キャリア教育などを通じて、「企業」や「働くとは?」をテーマに学習しています。そのため特設単元として、業界や職業などについて学ぶ機会を設けました。具体的には、医療・福祉・教育・金融・メディア・観光・旅行・飲食・サービスといった業種を提示したうえで、チームごとに具体的な職業について調べてもらいました。例えば、“医療分野”一つとっても「医師、看護師、看護助手、医療事務、薬剤師、調剤薬局事務など」数えきれないほど職業が存在します。そのため、まずは職業を可能な限り書き出してもらいました。そのうえで、その職業で求められる資質や能力などを調べ、まとめてもらった。そして、姫路キャンパスの生徒が作成した履歴書を見て、その職業に一番適した人物を履歴書(約70枚)のなかから探してもらいました。例えば、自ら薬の調合をおこなうほど健康オタクであった徳川家康は「薬剤師」、清少納言や紫式部は「図書館司書」といった具合です。その後、自らが作成した履歴書の偉人は無事に就職できたのか…姫路キャンパスの生徒に報告しました。

取組後の反響

共通

  • それぞれのキャンパスで学んでいる内容を踏まえたキャンパス間交流を実現できた。
  • 葉書1枚あれば、遠く離れたキャンパスとも交流できることを肌で感じることができた。
  • 葉書を介して、同じ学校に在籍している生徒が交流できたことは学校としても嬉しいこと。

姫路キャンパス

  • 教科書や資料集ではわからない、偉人の一面を知ることで、歴史をより身近に感じている生徒が多く見受けられました。
  • 「思ったより普通の人」「意外とドジな人だ」という言葉からも、“どこか遠くの偉い人”ではなく、“その時代を生きた一人の人間”と捉えているようだった。

芦屋キャンパス

  • 様々な業界や職業、そして求められる資質や能力を学ぶ機会になりました。
  • 高校1年生が知っている職業は極めて少ない。そのため、はじめて知る業種や職業も多かったようです。
  • 「こんな仕事あるんだ」「この仕事やってみたい」といった声も聞こえてきました。
  • 履歴書からその業界に相応しい人物を探す過程で、来年の歴史学習を具体的にイメージすることにつながったと思います。

芦屋キャンパスでの葉書の掲示